敷地のクセをメリットに。
住まいの提案、北海道札幌郊外の静かな住宅地。
道路から12mもの通路を経て建物に到達するいわゆる旗竿地である。
そのうえ、菱形変形の敷地には4本の白樺も。
オーナーは木を切らずに個性的な住宅をつくることを望んだ。
この家の主であるIさんは30代半ばの独身男性。目下のところ、愛犬ルークがパートナーだ。夢だった木造の一軒家をこの5月に実現させたばかり。いままで見たことのないようなおもしろい家を理想とし、めぐり会った敷地もまたユニークだったことから、個性豊かな住まいが誕生した。敷地には大きく成長した4本の白樺が立っていて、できれば切らずに残すことを希望。白樺ありきでスタートしたプランは庭に向かってV字型に開かれ、生い茂る緑と白く美しい幹を日常の風景に取り込んだ。そのうちの1本は、2階リビングからブリッジで連結したバルコニーと一体化。床を貫通する白樺とデッキは、あたかもツリーハウスのような楽しさを思わせる。これぞ、男の遊び心。こんな空間で晴れた日に飲むビールは、どんなにか贅沢だろう。
オープンスタイルのLDKはV字のレイアウトにしたことで空間にメリハリが生まれ、リビングとキッチン、それぞれから見える微妙に違った景色も新鮮に映るのだ。心地よさそうに暮らすIさんを見ていると、変形した土地も、障害物となる樹木の存在もワルくないと思えてくる。さらに、クセのある敷地は比較的安く入手することができ、そのぶん建物に資金を費やすことが可能だ。自然素材やデザインにこだわりぬいた独創的なわが家が叶うのである。
Other Worksその他の雑誌掲載事例
-
こだわりのオーダーキッチンを主役に、つくると食べるを楽しむ暮らし。
-
緑に包まれた丘の上に建つ、四季の移ろいを愛でる家。
-
設計デザイナーと大工棟梁の最強コンビが創る上質な住まい。
-
夫婦それぞれの仕事場を兼ね、家族が一日じゅう心地よく暮らせる住まい。
-
夏は畑、冬は薪ストーブ。理想のわが家で、暮らしの楽しみが開花。
-
男のロマンと家族への想いが同居する住まい。
-
薪割りに、野菜づくり。田舎暮らしの憧れを札幌で。
-
カーポートの奥に開ける木のぬくもりが心地よい住まい。
-
水辺の緑を借景に、四季の風を楽しむ住まい。
-
悠々と翼を広げるように、おおらかな自然を抱く家。
-
おおらかな空間が心地よい、ロフトのある平屋住宅。
-
思い出に残る、家族参加の住まいづくり。